シンプルな鉛筆を、繊細に,力強く使い、豊かな表現を実現。
| 2013年07月13日 11:41 | 吉村正臣 |
Chiara Carrer キアラ・カッレル (イタリア)
Vassilissa
ワシリーサ
フランス語
鉛筆の線が繊細できれいです。鉛筆の細い、太い、濃淡、さらには黒のコンテなどで、モノトーンの広い階調がつけられ、そこに、黒い強い模様面を配する。この大胆さが、絵を単調にせず、ページを進める上で、ドラマティックに、また不安さを沸かせる効果を作っています。ところどころに色調の異なる紙をコラージュし絵に現代性を持たしています。一見、素人のような絵ですが、かなりの力量でないと描けない作品です。
キアラ・カッレルは、イタリアを代表する絵本作家・イラストレーターです。イタリア、スペイン、スイス、オーストリア、ドイツなどで100冊をこえる絵本を出版。「ブラチスラバ世界絵本原画展」金のりんご賞やボローニャ・ラガッツィ賞など、多数の受賞歴があります。