人物のデフォルメがダイナミックで独創的。イタリアの第一人者。

｜ 2013年07月19日 11:45 ｜ 吉村正臣 ｜

Octavia Monaco　オクタヴィア・モナコ（イタリア）

Giulietta e Romeo
ジュリエッタとロメオ

イタリア語

オクタヴィア・モナコは、フランス生まボローニャ美術アカデミーで学びました。イタリア、米国、英国、フランスの他、多数の国で絵本が出版されています。1995、1997、2001、2005年ブラチスラバ世界絵本原画展で、1995-1998年、2000年ボローニャ国際絵本原画展入選。2004年イタリア・アンデルセン賞最優秀イラストレーターに選ばれました。イタリアで最も有名な作家の一人です。

キャンバスでしょうか、しっかりした生地の上に、十分な下地が作られています。その下地も筆、ナイフで仕上げを想定して作られています。そこに、絵の具を塗っていますが、下地を生かすような工夫がされていて、この作家の特徴的画風となっています。

また人物のデフォルメですが、例えば、馬で駆ける若者は、走る方向をしっかり見つめ、馬は必死に走ります。人物が何をしようとしているか、その行為を極端に表現しています。首が長く体を変形させ、たいへんドラマティック。色彩構成もキレイ。イタリアらしい作品です。

「ロミオとジュリエット」の原典といわれる作品が、1532年、イタリアの作家ルイージ・ダ・ポルトによって出版されました。この絵本の文章は、ダ・ポルトの物語をもとに書かれています。