種から木へ、花が咲き、実がなり、再び土に
| 2013年06月01日 09:15 | 吉村正臣 |
Anne Crausaz アンヌ・クロザス(スイス)
j’ai grandi ici
ここで、そだった
フランス語
スイス出身のイラストレーター。ヴォー州立ローザンヌ美術学校で、グラフィックデザインを学び、その後イラストレーションの世界に入ります。彼女の自然や環境についての絵本が、フランスの有名な絵本賞「ソルシエール賞」ほか、数多くの賞を受賞しています。
土に種が落ち、芽が出て、さまざまな出来事があり、と大きな木になり実をつけ、そしてまた種が播かれる。とてもさわやかな絵です。すべてのカタチの細かなところまで、心を込めて描いています。その繊細さや優しさが、きちんと伝わってきます。植物がきれいです。小鳥や動物がなんてかわいいのでしょう。
地面が、画面の下(遠近でいうと手前)から上に行くまでに色調をしだいに浅く、グラデーション手法で描いています。
なめらかなグラデーションではなく、帯のように明るくしていく手法が、この絵のポイントです。木々や動物も、すべて、面単位で色調を変えています。
絵の具で描くように色調を変化させていません。色が濁ることなく、鮮やかなままに表現されています。
昔ならシルクスクリーンかなとも思いましたが、コンピュータでの作画ではないかな、あまりにも細い線が、きれいに出ているからです。