ナポリの古典絵画をモチーフに、民族の歴史を表現
| 2013年06月29日 08:28 | 吉村正臣 |
Oreste Zevola オレステ・ゼヴォラ(イタリア)
1799
ナポリの昔の王国の伝統的なお話を題材にしています。民族意匠を残しながら、それにまつわる素材をコラージュし、さらに新しい作家のイメージを組み合わせ構成。古代と現代をミックス、でも違和感はありません。古いものを今によみがえさせたよい作品です。イラストレーションと言うより絵画と分類した方がいいのかも知れません。
水彩絵の具で精密に描かれています。ところどころに布の目、もしくは紙の目が出て、それが一種の深さとなり、伝統のお話の絵画的表現となっています。
彼は、ナポリ生まれ。ナポリとパリにアトリエを持ち、出身地ナポリの古典絵画をモチーフに、絵画・彫刻・イラストレーション・彫金などの作品を制作。アフリカでの制作活動も長い。イタリア、フランスはもちろん、海外でも高く評価されている現代美術家のひとり。最近は映画の美術にも取り組み、作品は2004年ヴェネチア国際映画祭に出品された。
とてもよい人で、ナポリのアトリエではたくさんの作品、短編映画など披露していただきました。