皆さま、よくご存じの童話の主人公たちが、とんでもない暮らしを・・・
| 2023年02月06日 05:00 | 吉村正臣 |
Françoise Rogier フランソワーズ・ロジエ(ベルギー)
La Forêt de Travers
おかしな森の住民たち
フランス語・翻訳付き
出版社:A pas de loups
ベルギーのイラストレーターです(1966年生まれ)。ブリュッセルにある国立高等ラ・カンブル視覚芸術学院で、グラフィックデザインを学びました。卒業後、グラフィックやパッケージデザイナーとして15年のキャリアを積み、絵本作家に転身します。2013年には絵本<C’est pour mieux te manger>で、フランス語圏の絵本を対象にしたケベック・ワロニーブリュッセル児童本賞を受賞。carte à gratter(スクラッチボード)と呼ばれる技法が特徴です。
眠れる森の美女、三匹の子ブタ、赤ずきん、白雪姫ら、有名な昔話の主人公たちが森に暮らしていました。ただ、彼らは、童話とは全く反対の暮らしぶり。でも愉快に暮らしていました。が、おとぎ話の「正しさ」を調査する捜査員が、正しい物語の暮らしぶりではない!正さなければならない!!と取り締まりを始めます・・・さあどうなることやら。
たいへんユニークな絵です。スクラッチ版画かな?さらにコラージュ、さらに手描きを加えているようですが、なかなか深い味わいとなっています。大きな木々、巨大な事物、それに対比して小さな人や動物。突然変わる描写タッチなど、構成は大胆、しかし細部に繊細な手仕事の良さを残します奇想天外な絵ですが、色合いはよくまとまり、ユニークな絵本になっています。
≪翻訳の一部≫ 翻訳:泉 りき
その昔、森がありました。森ではすべてがめちゃくちゃで、あなたが知っている昔ばなしも筋書き通りにはいきません。
この森の中で、もう何千年も眠れる森の美女は、目をらんらんと輝かせ起きたままでした。
猟師とオオカミはそろって悪だくみに励み、三匹の子ブタはガリガリにやせていました。
少女のずきんは緑色で、家族はおじいさんだけ。とびきり親切な魔女はグリーンピース柄のワンピースを着ていました。
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