木々、草に限りなく目を向け描く。リアルにさらに昇華して。
| 2018年11月03日 16:18 | 吉村正臣 |
Anna Gille アンナ・ギル(ドイツ)
ベルリンに拠点を置くイラストレーターのアンナ・ギルは、子供のころから森と高原に囲まれて、木々や草を描くことに熱中していました。成人し、公園、庭園、自然保護区、動物園など様々な風景を取り入れた画像を制作しています。写実的に感じるままにクレヨンを走らせる、また、印象を抽象画として、木々の織りなす変化を画面に定着しました。写真やデジタル画像にもチャレンジしています。
”アンナのイラストレーションは美しく鮮やかで、混合された色の流動感がダイナミックな動きを作り、木々や葉を通って流れる風を連想させます。“と評論家から解説されています。
一つのテーマを、徹底的に描き続けることは、意外に苦痛なものです、が彼女には、それがなく、むしろ楽しいように見えます。写生の対象をよく見ています、木の向きや枝のつき方、曲がり方、他の木との重なりなど克明に描きます。草原の草の傾き、群生を精密にスケッチしています。
色が美しいパステル画、もしくは、オイルパステルの作品に秀作が多いように思います。素描のように描いていますが、画面構成がもともとしっかりしているので、スピードよく描いても、書き込みすぎにならず、手を止められるよう。また、木々や、草の性質も子供の頃から観察しているので、省略の整理が上手なようです。鉛筆画を見ると、しっかり見て描いていることがわかります。油絵の具も使っています。
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