日本のモード誌SPURにも採用されているイラストレーター
| 2019年01月03日 22:11 | 吉村正臣 |
Cécile Metzger セシル・メッジェール(フランス)
L’ours transparent
さびしいクマとオデットさん
フランス語 翻訳付
出版社:Obriar
イラストレーターで作家のセシル・メッジェールは、フランス東部のフランシュ=コンテ地方出身。大学でフランス文学を学び、英国に留学。イギリス文学を学びます。幼いころから好きだったイラストは独学で身につけました。日常生活の何気ない風景を観察し、物語を作り出します。黄色がかった紙に、水彩絵の具や色鉛筆で描いています。彼女のイラストは、日本のモード誌SPURにも採用されています。
寒い季節に、心が温まる絵本が届きました。絵本の原題はL’ours transparent(透明なクマ)。誰もいない場所にひとりぼっちで暮らすクマが主人公です。誰にも会わないので、自分がいるのかどうか、わからないくらいです。そんな毎日はさびしく、同じ繰り返しです。ある日のこと、トンボの群れがやってきて、クマの家の隣にオデットさんという女性が引っ越してくることを教えてくれました。オデットさんは色鮮やかな花や音楽に囲まれ、おしゃべり好きな陽気な女性です。あることをきっかけに、クマとオデットさんは親しくなります。オデットさんとの出会いで、クマは生きる楽しさを知ります。
とても優しく、静かな絵です。まわりに色を入れクマの部分を白で抜いたように描いて、さみしさが表現され、物語の意図が上手に反映されています。お隣さんとの関係ができた頃から色彩が現れ、最後にクマ君の頬に赤みが出て、心の描写がされています。多くの画面が水墨画のように黒の濃淡で描かれています、透明水彩絵の具のよさをうまく使っている絵です。
<翻訳の一部> 翻訳:泉 りき
人里離れたさびしい場所に、一頭のクマがいました。
さびしがりやでかわりばえのない毎日を過ごしていました。
誰にも会わないので、自分など、この世にいないみたいです。クマがいる場所は、ぼんやり薄暗くなっていました。
そしてクマの心も、すっかりグレーになる日がありました。
ある朝のことでした。いつもと変わらない朝でした。
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