パリで見つけたイラストレーション:ダニエル・エヌエウス

｜ 2020年10月18日 16:25 ｜ 吉村正臣 ｜

Daniel Egnéus ダニエル・エヌエウス（スウェーデン）

スウェーデン出身のイラストレーターです。幼いころから漫画好きで、イラストは独学です。クレヨン、鉛筆、水彩、コラージュを用い、実生活を詩的なタッチで描くスタイルで知られています。BMW（2008年ドイツ最優秀アートディレクション賞）やハーゲンダッツの世界キャンペーンなどに採用されました。
英国の出版社から絵本を出版。絵本The Thingは2016年ガーディアン紙による絵本ベスト50に選出。2011年フランスの料理本のイラストを担当し、最優秀料理イラスト本になりました。絵本最新作のLubna and Pebbleは、TIME誌の2019年のベスト10に選ばれました。現在は活動拠点をアテネに持ち、アテネ国立歌劇場のアニメーションを手がけています。

細いフリーハンドの線書きで、伸びのあるデッサンを下書きにし、そこに、不透明水彩絵の具､時に透明水彩で、ぐいぐい描きます。濁りがなく、筆の勢い、タッチがそのまま仕上げとなっている場合が多いようです。鮮やかな色彩が持ち味です。また、水彩絵の具のにじみをうまく利用した作品も多くあります。
デッサン力のある人で、線書きが正確で、きれいです。体の線や、洋服の豊かなカーブが魅力。対象を精密の見てその上でくずしていくようです。さらに、平面的な絵が多いですが、画面全体が奥行き感のある作品もあります。達者な人ですね。

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