パリで見つけたイラストレーション:クレマンス・モネ
| 2020年11月14日 17:28 | 吉村正臣 |
Clémence Monnetクレマンス・モネ(フランス)
フランス中北部にあるソローニュ出身(1980年生まれ)のイラストレーターです。ESAD(オルレアン高等芸術デザイン学校)を卒業。子供服ブランドで、テキスタイルデザイナーとして活動しながら、グラフィック・デザイナーやファッションデザイナーとともに、パリにアトリエを持ち、作品を創作。その後、イラストレーターとなります。水彩絵の具、墨、色鉛筆などを組み合わせ、やさしいタッチで詩的な世界や日常を描くのが得意です。パリで定期的に展覧会を開催し、SeuilやHachetteといった大手出版社から絵本を出版しています。
きれいな水彩画ですね。濁りやすい透明水彩絵の具ですが、濁ることなく透明感のある画面を作っています。描く前に、画面上の構成や描くエレメントを十分に計画して、そしてさっとスピードよく描いているようです。筆のタッチから、筆にしみこませた水分量、絵の具の添え方などわかってきます。絵の主体は、しっかり色を重ねて重厚に。また、遠近感を強調するために、手前は浅い色を塗り重ねて濃く、遠くは浅く描いています。ですから、水彩画でありながら深い美しさを感じます。重々しい物語も、爽やかな絵本に仕上げています。絵の上手な人ですね。
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