パリで見つけたイラストレーション: ジュリア・ピンタス
| 2021年06月25日 10:00 | 吉村正臣 |
Giulia Pintus ジュリア・ピンタス(イタリア)
イタリアのイラストレーターです。エミリア=ロマーニャ州の古都ピアチェンツァの美術学校で絵画と彫刻のコースを受講。奨学金を受け、同州のレッジョ・エミリアの国際コミック学院でイラストレーションを学びます。
卒業後はイラストレーターとして活動を開始し、これまで10数冊の絵本を出版。作品は皮肉さとグロテスクな面を備えた、不思議さがあります。人物を描くのが得意で、不器用で恥ずかしがり屋が至るところに登場。中でも2017年の絵本デビュー作Attilio. Ediz. a coloriに登場する、スーパーで風船を売りながらサーカスを持つことを夢見る男Attilio(アッティオ)が大のお気に入りとか。
ユーモアたっぷりの作品です。ふくよかな身体の男女。ほんのり心が温かくなります。確かに、イタリアの成人はこのように肥えている人が多い、しかし、この作家の絵はただ肥えているだけではなく、心まで豊かなのです。
一方で、鋭い線で、デフォルメした厳しさに満ちた顔を描くときもあります。平和の面、その反対の面、表と裏をシャープに想像を巡らせています。
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