パリで見つけたイラストレーション :ユディット・クレイ
| 2021年08月21日 11:55 | 吉村正臣 |
Judith Clay ユディット・クレイ(ドイツ)
ドイツ出身のアーティストです。大学では比較文学を学びました。おもにインク、パステル、色鉛筆で描き、コラージュや手彫りのラバー(ゴム)を使ったスタンピング※などを用います。2009年と2011年、ドイツの主要な絵本イラスト賞のひとつDer Meefisch Awardのファイナリストになりました。2011年米国のArtist Portfolio Magazineの肖像画コンクールで特別賞を受賞します。絵本Thea’s Treeは、2012年ミュンヘン国際児童図書館のホワイト・レイブンス特別賞を受賞しました。
※スタンピング(型押し)とは、凹凸のあるものや、絵の具をつけて型取りができるものに絵の具をつけて型(スタンプ)として、画用紙などに押し当てて型の模様を表す絵画技法です。
技法や画材の特殊性からきた独特性か、描こうとするテーマの特殊性か、子供向けの絵でありながら、強い個性のある作品を作っています。基本構造は、非常に緻密に描いた背景に、動植物、目の大きな横顔の女性を配します。女性は、小さな子供であったり、大人であったり、女王、女神など様々で、ドラマが繰り広げられます。シーンや物語が変わっても、女性の横顔スタイルは変わりません。画面隅々まで、神経をいき届かせ緊張感のある絵です。
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