パリで見つけたイラストレーション・ポーリーヌ・カリューニー

｜ 2022年03月13日 05:55 ｜ 吉村正臣 ｜

Pauline Kalioujny ポーリーヌ・カリューニー（フランス）

パリ生まれ（1983年）のイラストレーターです。パリ国立装飾美術学校でアニメーションを、ペニンゲン高等美術学校でグラフィックデザインを学びました。2009年はじめての絵本UneTouche deCouleursを出版します。2010年代に入り、絵本作家として本格的に活動を行い、10数冊の絵本を大手出版社から出版。同時に造形作品、彫刻作品の制作を開始します。
2018年、絵本＜Promenons-nous dans les bois＞でイラストレーション大賞（絵本美術館主催）を受賞。この賞はこれまでレベッカ・ドトルメール、ベアトリーチェ・アレマーニャ、アンヌ・エルボー、エマニュエル・ウダールらヨーロッパを代表する作家たちが受賞しています。同絵本で主要な絵本賞のひとつ、ピシュ賞も受賞します。作品Panda（2015年）は、生後間もない乳児への読み聞かせ絵本として人気があります。

幼児や年少向け絵本で知られた人ですが、非常に絵の上手な人で、才能豊かです。研究熱心です。ドローイング、版画、絵の具の自然なにじみで表現する…など、自由な創作心を広げています。そのどれもが、成功させています。繊細に描きながら、そこにとどまること無く、大胆に破壊する手法もミックスする、斬新な美しさを追求しているようです。絵本では見られない、作家の深い才能がここにあります。

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