子供向けを描いていた人が、皮肉たっぷりな大人向けを
| 2017年02月14日 10:01 | 吉村正臣 |
Olivier Tallec オリヴィエ・タレック (フランス)
Bonne continuation
その調子、その調子
フランス語 翻訳付
出版社: RUE DE SÈVRES
フランスのみならず、日本でも人気のある作家、ブルターニュ地方の出身。ストラスブール装飾美術学校、パリにあるデュプレ応用美術学校で学びました。卒業後はグラフィックデザイナーを経て、イラストレーターに。2010年NHK教育テレビで、彼のシリーズ絵本「リタとナントカ」(Rita et Machin)がアニメとして放映されました。
子供向けの絵本を中心に活躍してきたオリヴィエ・タレックが、大人のコミックを出版しました。ちょっとずれた視線で、日常のあれこれを描いています。描かれるテーマは、地球温暖化からちょっときわどい性の話まで。時代や場所もさまざまです。皮肉な笑いが広がるブラック・ユーモアの世界です。フランス人のギャグの精神、わかりますか ?
この作家はイラスト・ユーロで数冊紹介しましたが、店頭で見た時、驚きました。彼の作品とすぐわかったのですが、疑いました。こんな大人向けの皮肉の効いた文章を書き、絵をそえるとは・・・アイデアマンだった!! 絵のタッチはほぼ変わらず、不透明水彩で、あいかわらず達者に描いています。広々とした空間の表現が見事です。色もきれいで、この人らしい仕上がりです。絵の具が濁らずお手本のような筆使いですね。
≪翻訳の一部≫ 翻訳:泉りき
親からクリスマスプレゼントをもらった子ども
「去年は、子供だましなプレゼントだったね。今年は、ちょっとはマシなものだといいけど」
「この冬、目出し帽ブーム再来。首の長ーいキリン用もあるよ」
「今年のクリスマスツリー、予算を削りすぎたんじゃない」
「司令官、どうやら我々は、かなり降下している模様です。ヒツジが来ました」
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