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新しいスタイルのBande dessinéeとして注目作品です

| 2014年03月15日 15:32 | 吉村正臣 |

Michaël Matthys ミカエル・マティス(ベルギー)

LA VILLE ROUGE
赤い街
表紙 フランス語 (文章はありません) 解説付き

作者が生まれたベルギー南部の街シャルロワを歩き、地下鉄に乗り、目につく風景、工場、人々、壁の落書きをスケッチのように描写し1冊の文字のない画集にしました。ある紹介には、ビデオ動画を撮り、その中から選んだ映像を使っているとされています。確かに、カメラを回しながら風景を撮影、その流れのまま作品化し、レイアウトしています。読者には、彼の行動と意識が移行する順に、絵を見ていきます。マンガでもありません。文字が一切ないのですから。また、絵の具に牛の血を使っているとも紹介しています。

ミカエル・マティスは、アカデミックな美術学校出身。リトグラフを学びました。現在は創作活動をしながら、美術学校で教えています。とくに、Bande dessinée(マンガ)、解剖学に基づくデッサン、遠近法、版画やリトグラフなどを担当。伝統的なマンガの技法に独特の素材や手法を加え、彼独自の創作を確立しています。また、現代アートの作家として注目され、パリのポンピドーセンターその他の美術館などで展覧会をしています。

「赤い街」と題された、この作品もリトグラフの手法で一種独特の表現となっています。ぜひ、実物を見ていただきたいです。

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