フランスのよき伝統を持つ、絵画作品でしょう

｜ 2015年01月16日 09:00 ｜ 吉村正臣 ｜

Laurent Corvaisier　ローラン・コルヴェジエ（フランス）

Je suis un humain qui peint
ぼくは絵描き

フランス語

ローラン・コルヴェジエは、フランスの港町ル・アーヴル出身で、パリ装飾美術学校を卒業。現在は母校の教授を務めています。ボローニャ国際絵本原画展の審査員にも選ばれました。
後期印象派から多くを学び、筆致の軽やかさ、多様な色彩をもつ彼の作風、制作過程が明かされます。

この絵本は、画家、イラストレーターとしてパリで活躍する、ローラン・コルヴェジエの自伝的絵本です。子供時代、絵との出会い、クロッキー帳、影響を受けた作品・画家、創作活動、そして展覧会。アーティストになるまでのエポックとなったできごとが、彼の作品を通して紹介されます。
なにより楽しいのは、たくさんの絵が掲載されています。彼が学んだ後期印象派のゴーギャン、マチスらの作品も紹介され、彼の絵と比較できます。デッサン、筆の動かし方、光と影の表現、絵の具の重ね方など、まさに正当な（？）フランス絵画の手法、色彩、構成にあふれています。イラストレーションというより、フランス人が愛する絵画作品です。絵を描くよきお手本にもなるでしょう、さすが国立の美術学校教授です。

すみません、売り切れました。