とても不思議な仕上がり感のある画面です。
| 2013年10月18日 10:02 | 吉村正臣 |
José Saraiva ホセ・サライバ(ポルトガル)
Rouge cerise
赤いさくらんぼ
フランス語(翻訳あり)
見たことのないような表面。珍しさに思わず手に取った絵本です。
子供や、木々や、鳥たちのデフォルメにも特徴があり、なかなかおもしろいのですが、なんと言っても、白い紙の上に、パステル、色鉛筆、水彩絵の具で描き、空間の部分を拭き取った後、ワックスを塗ったような、表現が特徴で、きれいなボケが魅力的です。でも、これは推測なのですが。
静かな深さを感じます。ブルー、グリーン、そして赤がとても美しい。このような普段見られないような作品に出あうと、子供になったような喜びがあります。(モニターの画面からは伝わらないでしょうね。残念です。)
物語は、花、鳥、海、太陽…みんな姿を消してしまったらどうなるの?と思う少年のお話です。とにかく描かれているものすべてが愛らしい!温かい色使いが、少し寂しい物語とマッチしていてステキです。
描いたのはポルトガルのイラストレーター、ホセ・サライヴァ。1974年、ポルと生まれ。芸術大学で学んだ後、絵本とデザインのプロになり、2012年ボローニャ絵本原画展のポルトガル特集でも、作品が展示されていました。
上の絵本は売り切れました。
O lambão, o teimoso e o senhor Veloso
よくばりで、がんこなヴェローゾさん
ポルトガル語