なんと美しく、不思議な絵なのでしょう
| 2009年07月20日 11:53 | 吉村正臣 |
Brigitte Susini(フランス)
ブリジット・スジーニ
「Et si tout ça n’était qu’un rêve 」
夢にすぎなかったら…
美しい表紙です。しかし、少しぎょっとします。以前から目にとめていた作家です。この表紙がよかったから買いました。少女の夢の中の世界が繰り広げられます。物語はありますが、それを忠実に絵にしているわけではありません。物語をヒントに、そこから広がる奇妙な世界を、少し楽しく少し恐ろしく描いています。動物たちが擬人化されています。不思議な鳥がいます。目の付いた木があります。いわゆるシュールレアリズムの流れなのです。しかし恐ろしくないのは。色がとてもキレイで、冴え渡っているからです。一見、コンピュータによる着彩かと思ったのですが、そうではなさそう。ていねいに、息を詰めて、細かなところまで、きちんと一筆一筆描かれています。そして配色も鮮やか。きれいな絵本です。
作者は、1958年、フランス生まれです。