《読み聞かせに適した絵本》フランスの小学校で、読まれています
| 2013年10月05日 09:28 | 吉村正臣 |
Laurent Corvaisier ロ—ラン・コルヴェジェ (フランス)
LE BALLON DE THOMAS
少年トマのボール
フランス語 (翻訳付き)
多くの色が使われ、濁ることなく、きれいな作品。筆使いが軽やかで、気持ちのよい切れ味です。不透明水彩絵の具でかかれているので、小学校で描いた絵の思い出が蘇るでしょう。パレットにチューブから絵の具をたっぷりだし、太い筆でぐいぐい描いた絵、そんな描き方ですね。小学生の子たちに参考にしてほしい絵です。大人にだって、そんな時間が欲しいです。
作者ロ—ラン・コルヴェジェは、マチス、ブラマンク、ゴッホ、ゴーギャンらが好きだと言います。子供たちとのワークショップも大切にしています。1995年からパリ国立装飾美術学院教授で、ボローニャ国際絵本原画展の審査員もつとめました。
《お話の概要》
フランスの小学校でも、読まれている絵本です。ボール遊びが大好きな少年・トマのボールが、ある日、破れてしまいます。なんとか修理したいと、動物たちに助けを求めます。トマのボールはもとどおりになるのでしょうか? 次々に動物たちが登場し、仲間になっていくお話は、日本の桃太郎を思い出させます。
《翻訳の一部》
トマという男の子がいました。
お気に入りの大きなボールで遊ぶことに夢中でした。
ある日、ボールを力いっぱい、いろんな方法で、あちこちへ
当てたり投げたりしたせいで
きれいで大きかったトマのボールは、しぼんでしまいました。
そこでトマは 友だちのフェルナンをさがしに出かけました。
強い力で、吹いたり吸ったりできるゾウです。
でもフェルナンには、ボールをふくらませることはできませんでした。
ボールには、大きな穴があいていたからです。
フェルナンがトマに言います。
「きみのボールをもとどおりにしようとしたら、この穴をふさがないといけないね。でも、ぼくはやったことがないよ。
ちょっと待って!となりの国に行ってみよう。
行き方はぼくが知ってるよ。あそこなら、ぼくたちを手伝ってくれる仲間がいるかも」
トマは ゾウのフェルナンの背中に乗って、クジャクのいる国に行ったのです。・・・・・
お取り寄せできません。ご了承ください。