大人のエレガンスを感じさせる、貼り絵作品 (絶版)
| 2013年11月28日 21:00 | 吉村正臣 |
Sara サラ(フランス)
Joséphine au restaurant
レストランのジョゼフィーヌ
色紙の上に、紙を切り、時には手で裂いて貼って仕上げています。ベースになっている色紙は、印刷で出した色かも知れません。あまりにベースの色がキレイにむらなく表現されているからです。切って貼られた紙は、切り取りの目安とした線がそのまま残され、一種の味わいになっています。色紙は、絵の具で塗って作られたものではなさそう。また色紙を使っているため、絵の具の重なりにじみや昆色がなく、きれいな画面になっています。文章の内容は、子供向けですが、深い赤と黒、グレーと黒、黄色と黒など、色の組み合わせが、エレガントでたいへん大人っぽいと感じました。登場する男も女も、大人の視点で描かれている。それほどソフィスケートされた絵です。
作家は1950年フランス生まれ、2005年、ブラチスラヴァ国際絵本原画展で児童書の分野で権威ある賞の一つ「黄金のリンゴ賞」を受賞しています。大ベテランですので、この他にもたくさん出版されています。
<翻訳の一部>
ジョゼフィーヌは、いたずらな女の子。
ジョゼフィーヌは、わたしのペットのねずみなの。
パパがわたしにプレゼントしてくれたの
それは日曜日で、雨が降っていたわ。
パパもわたしも、その日はなんだか悲しかった。
それが何のせいなのか、もう思い出せないけど。
パパとわたしは、あてもなく、街を歩いていた。
最初に、ペットショップに立ち止ったのはパパだった。
わたしはかごの中のジョゼフィーヌを見て、手をさしのべた。
パパはわたしを見て、それからねずみを見た。
ポケットからお金を出すと、お店の人に渡した。
「ねずみをください!そこの!」
それだけ言って。
パパはあまりしゃべらない人だから。
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