人種や出身についての先入観を考え直す一冊です
| 2014年01月21日 09:55 | 吉村正臣 |
Géraldine Alibeu ジェラルディーヌ・アリブ (フランス)
Quelle est ma couleur ?
ぼくって、誰?
フランス語 翻訳付
肌の色のせいで、クラスのみんなには「アラブの子」で、アラブの人たちには「フランス人」とみられ、フランス人には「移民の子」だと思われている。アイデンティティについて自問し悩む少年のお話です。子供ばかりか、大人にも読んでいただきたい一冊です。
一見、しろうとぽく見えるイラストでしょう。この人の作品は、こんな作風が多いのですが、実は、有名イラストレーターを輩出しているストラスブール装飾美術学校出身で、ボローニャ絵本原画展で2012年、2013年に入賞している上手な人なのです。作家スタイルの一つの様式を、彼女はこのような画風で確立したのです。線描きの人物はそれぞれ物語性を持っています。色にも、個性がありますね、各ページ単純な色彩構成ですが、広い色面が深い効果を持たせています。濁らせているように見えますが、この絵の心理描写なのでしょう。また、コラージュも使われています。どこかお分かりになりますか。
<翻訳の一部> 翻訳:Mar
夜、ベッドに潜り込んで、
ぐっすり寝ている、ぼくの犬を見ているのが大好きだ。
どんな、夢を見ているのかな?
彼にとって、ぼくはご主人様だ。
先生にとって、ぼくは生徒だな。
クラスメートにとって、ぼくはアラブ系の友だちなんだろう。
しかし、アラブ人にとっては、ぼくはフランス人なのだ。
で、フランス人はぼくに言う、キミは移民の子だと。
移民の子? でも、ぼくはフランスで生まれたんだ。
夢の中で、宇宙人は、ぼくを地球人だと言う。
しかし、まわりの人は、ぼくをアフリカ人と思っている。
すみません、売り切れました。
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