イタリアの人気作家ベアトリーチェ作、キレイな表現、美しい線
| 2014年04月10日 10:14 | 吉村正臣 |
Beatrice Alemagna ベアトリーチェ・アレマーニャ (イタリア)
LES CORBEAUX DE PEARBLOSSOM
ペアブラッサムのカラス コルボー夫妻とガラガラヘビのセルパン
フランス語 翻訳付き
この絵本の文章はアメリカの高名な作家のもので、ベアトリーチェ・アレマーニャが絵を描き、フランス語に翻訳されフランスで出版されたものです。
このイラストレーター特有の、愛らしくて、と言っても緻密にていねいな筆致。大胆なデフォルメで空間性のある画面を作っています。茶色系の落ち着いたベースに、鳥や木々が生き生きと描かれ、ほんとにいい作品となっています。さすがに人気作家です、うまい!
作家は、イタリア・ボローニャ生まれ。1996年パリ郊外・モントルイユ絵本展で新人賞を、2006年ボローニャ絵本原画展で、ボローニャ・ラガッツィ賞特別賞を受賞。これまで20冊以上の絵本を発表しています。
すてきな翻訳がつきました ≪翻訳の一部≫ 翻訳:泉りき
ずっと以前のこと、ペアブラッサムというところに、カラスの夫婦、コルボー氏と夫人がいました。
ポプラの木の上に、巣があります。
木の根元には穴があり、そこにガラガラヘビが住んでいます。
ヘビは年をとっていて、とても大きく長い図体です。
「ガラガラガラ」とからだを揺らすと、ものすごい音がして
リトルロックの小学校まで、その音が届くほど。
ガラガラヘビは、一日中ほとんど寝ていましたが、午後3時半きっかりになると
穴からニョロっと出てきて、木をゆっくりとはい上がり
カラスの巣を、じぃーっとのぞきこむのです。
で、いつものように卵を見つけると、殻ごとひと口で飲みこんでしまいます。
それからゆっくりと木を下りて穴に戻ると、また眠るのです。
カラスのコルボー夫人は、午後になると、食料品店に買い物に出かけます。
買い物から戻ると、いつも巣はからっぽ。卵がなくなっているのです。
「あのかわいい、わたしの産んだ卵は、いったいどこへ行ってしまったの?」
コルボー夫人は、そうつぶやいて、あちこちくまなく探します。
でも見つかるはずもなく、夜にはまた、新しい卵をひとつ産むのです。
もうずいぶん、こんなことが続いていました。
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