カメラの広角レンズで撮影したようなデフォルメが特徴的
| 2014年11月29日 04:43 | 吉村正臣 |
Paul Hess ポール・ヘス (英国在住)
Le Roi aux oreilles de cheval
王さまの耳はろばの耳
フランス語 翻訳付
ポール・ヘスは、1961年、シドニー生まれ。グラフィックデザイナー、アートディレクターを経て、イラストレーターになります。1992年英国イラストレーター協会の最優秀イラストレーション賞(未出版部門)を受賞。動物の世界を描くのが得意とし、キャラクターづけのうまさには定評があります。
『王さまの耳はろばの耳』の物語。少々やっかいな秘密を持つ、王さまのお話です。実は、王さまの耳は、ロバの耳にそっくりだったのです。ギリシャ神話がもとになったお話で、いろんな地域や国で、お話が少しずつ異なります。この絵本は、よく知られているお話に基づいています。
絵は、ていねいに描かれています。特に、各ページで、主題になる人物やシーンを、カメラの広角レンズで撮影したように拡大させ極端に強調します。このひずみが、絵をドラマティックにしています。ブルーやグリーンが美しく、深さがあります。
<翻訳の一部> 翻訳:泉 りき
マルク王は、人望の厚い、立派な王さまでした。
でも、いつもかぶっていた縁なし帽の下に、ある秘密をかくしていました。
しかもかなりやっかいな。そう。マルク王の耳は、ろばの耳だったのです。
ぴんと立つ耳がとても恥ずかしくて、それをかくすために、絹のターバンを巻いたり、額までしっかり隠れる王冠をかぶりました。
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