主人公はフランスの犬。ニューヨークの印象を語ります
| 2015年03月26日 09:41 | 吉村正臣 |
Yann Kebbi ヤン・ケビ (フランス)
Americanin : Un chien à New York
アメリカナン フランス犬ニューヨークを行く
フランス語 翻訳付
イラストと文を制作したヤン・ケビは、1987年パリ生まれ。エコール・エスティエンヌでイラストを学び、その後パリ国立装飾美術学校に入学します。同美術学校に在学中、この絵本でデビューを果たしました。この絵本が認められ、雑誌ニューヨーカー、ニューヨークタイムズに、作品を提供しています。
タイトルのAmericaninは、Americaとcanin(形容詞:犬の)をくっつけた造語です。主人公はフランスで誕生した犬。大都市ニューヨークを訪れた印象を、帰国後、仲間に語ります。作家本人の、ニューヨーク留学生活がもとになっているようです。
絵が、今的でとてもよかったので収集しました。ニューヨークの街が、色鉛筆、オイルパステルも使われているのかな・・・普段よく使う画材で描かれています。
大胆でスピーディー、縦横無尽に鉛筆を動かしています。一見粗いように見えますが、しっかりしたデッサン力。遠景・近景や建物のパースがしっかりしていて、画面に人々や建物を多く描き込みながらも、整理され安心感を与えます。また、絵の楽しさを、上手に表現できる人です。
全作品に、ピュアーな黄色が使われ、全体を通じた流れが生まれています。この色が、ナイーブな感情を沸き立たせます。繊細性、純粋性が、とても爽やかで今的と思います。
≪翻訳の一部≫ 翻訳:泉りき
「よっ、相棒!」 「よう、戻ったのか」 「おい、変わったなあ」
ニューヨークのみやげ話でもしようかな。
むこうにも、ぼくと同じ柄の仲間が、けっこういてさ。
「今じゃぼくは、いっぱしのアメリカ犬よ」
「なんだい、それ」 「早く聞かせてよ」
とにかくあの街は、おっどろくことばかりさ。
ウィンドゥのむこうに、走っているんだけど、いっこうに前に進まない人や
自分の足を手入れしてもらってる人がいたよ。
「へぇーっ、それってヘンだね」
この街の中心がマンハッタン。そのはずれにエリス島が浮かんでる。
大昔は、ニューヨークをめざして、世界中の人たちが船でこの島に着いた
それから、この街の住人になったんだ。
すみません、せっかくですが売り切れました。
お取寄せいたします。ただしお届けには、約1カ月かかります。あらかじめご了承ください。
この絵本のお取寄せは:http://illust-euro.ocnk.net/product/215