ヨーロッパの一流イラストレータ イタリア、フランス、ベルギー、ドイツで活躍中のアーティストを紹介
   
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風刺やドラマが、ストレートに上質の絵として表現され、良い作家です。

| 2017年12月03日 11:57 | 吉村正臣 |

Caroline Gamon カロリンヌ・ガモン(フランス)

1985年、南仏に近いドローム生まれ。2004年に版画に出会い、さらにイラストレーションを描き始めました。2011年にストラスブール国立装飾美術学校で、アニメーションのプロジェクトに参加しました。その後、新聞ル・モンドやニューヨーク・タイムスなどの一流誌にイラストを描くとともに、子どもの絵本や、短編アニメーションの制作プロジェクトをすすめまました。

現在はストラスブールに住み、フリーランスのイラストレーターとして活躍しています。2008年来、毎夏、フランスの東部・エピナル(19世紀の初めから版画制作で有名)で開かれる街の『イラストの祭典』に参加するのが楽しみとなっています。そこで若者達と現代的な作品作りや美術館のコレクションの作品からイメージの開発をしたりしています。

作品はまず、ていねいさを感じます。絵の具の塗り方では、筆の跡をそのまま残しておく部分、完全に塗り込んでしまう部分と緻密です。また、フォルムの気配りがゆき届いてます。人の顔のシルエットは微妙なカーブを、草木は実物をよく観察して繊細な形を描き、リアリティを強調しています。

特に、私は、色が好きです。色彩の選び方、取り合せが実に大人で、クラシックで、うまいのです。ある一定の色相・彩度・明度の範囲を定めながら、そのいずれかの部分を強調したり広げたりして絵に、強弱やコントラストをつけています。

グリーン系におおわれる風景画の空だけ赤く塗っても違和感の無いのは、色彩の範囲から逸脱していないからでしょう。

もちろん、テーマの発想も物語性があり現代的でそして大胆。大変魅力的ですね。いい作家です。

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ヨーロッパの絵本は:http://illust-euro.ocnk.net