さすがカレル。婦人の胸、腰、腕・・・ボリュームは見事
| 2022年03月14日 00:21 | 吉村正臣 |
2022Carll Cneut カルル・クヌート (ベルギー)
Antonio on the Other Side of the World, Getting Smaller
小さくなっていくアントニオ
英語:翻訳付き
出版社 : Candlewick
カルル・クヌートは、1969年生まれのベルギーの作家です。サン・リュック美術学校でグラフィックを学びました。2000年ぐらいから子供向けの本を出版。人気作家となりました。パリの本屋さんではたくさんこの作家の本が並んでいます。
物語:地球の裏側の小島に住むおばあちゃんに会いに行ったアントニオ。海で楽しい時間を過ごします。しかし、彼はどんどん小さくなっていく。お母さんに会いたくなって、そろそろ家に帰る。そして、そこから小さなアントニオの大冒険が始まる…。ファンタジックな物語と、カール・クヌートの鮮やかなイラストが、家庭や家族の心地よさを思い出させてくれる一冊です。
イラスト・ユーロでは、この作家の作品は何度も取り上げましたが、これも特徴がよく出た絵本です。まず、婦人の描写が、彼独特ですばらしい。胸、腰、腕・・・このボリュームは見事ですね。他の人たちのしっかり特徴を捉えています。この作品では、小さく小動物が描かれていますが、大変細やかに丁寧に描いています。
絵の具の塗りは、いつものようにしっかり厚塗り。重厚ですが、使われている色がシンプルで鮮やかなので、重々しく感じません。さすがカレルだなと言う絵です。
この絵本のご購入は:https://illust-euro.ocnk.net/product/254