ジャングルの暗い闇から現れる野生動物、その臭いまで感じるだろう

｜ 2022年06月25日 10:00 ｜ 吉村正臣 ｜

Sébastien G. Orsini　セバスチャンG.オルシーニ （フランス）

DANS LE MYSTÈRE DES ANIMAUX SAUVAGES
野生動物の神秘

フランス語

2010年、ボローニャ国際絵本原画展で高評価を受け、2011年、この本が生まれました。
野生動物が、力強く、荒々しく表現されています。対象の動物に正面から迫り、観察して、ムダを排除した結果、動物の生命だけが抽出されたのでしょう。いきいきした黒い線、その黒に負けない、単純ではあるが奥行き感のある色･･･野生動物の持つ不気味で恐ろしい感覚、気味の悪さが伝わってきます。
一見、版画かなと思って購入しました。ステンシルと思っていましたが、本人から、linogravure(リノリウム版画）との紹介がありました。linogravure
の特徴である、軟らかい彫り込みから来るやさしい線、しかし黒白のコントラストの強さ、活力に満ちたストロークはリノリウムという素材をいかしてこそ生み出されると強調されています。

ジャングルの暗い闇から、現れる動物たちをご覧ください。ちなみに、パリでは、この絵本は5才から･･･と表示されていました。
彼は、1985年生まれ。フランス・リオンのl’Ecole Emile Cohlに学びました。この学校は、絵画、デッサン、デザイン、イラスト、webなど幅広く教育しています、ここの最優秀賞を取り卒業しました。
出版社：ACTES SUD JUNiOR

恐れ入ります、絶版です。