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パリで見つけたイラストレーター:アンナ・ラデッカ

| 2022年08月19日 05:00 | 吉村正臣 |

Anna Ladecka アンナ・ラデッカ(ポーランド)

アンナ・ラデッカは、2002年にワルシャワ美術アカデミーで絵画とリトグラフの修士号を取得後、フランス政府の奨学金を得て、マルセイユデザイン高等美術学校で客員研究員として学ぶ。2006年よりパリに在住し、制作を行っています。
2004年、彼女のグラフィック作品はパリ国立図書館に収蔵されることになりました。

また彼女のリトグラフはその頃には6つの賞を受賞。特徴的なスタイルから、2007年からはフランスの「ヴォーグ」をはじめ、ポーランド国内外の雑誌にイラストレーターとして参加。香水パッケージのイラスト、フレスコ画による店舗装飾、観光・料理分野のイラストレーションなど幅広く活躍。また、「Maïanka」というブランドでスクリーンプリントの服やアクセサリーをデザイン。20冊ほどの絵本を制作しています。彼女の絵画は、フランスとポーランドで定期的に展示されています。

なにげないシーンを、スナップ写真のように気軽に描いているようです。筆が思うままに、感じるままに動いています。感性に手がついて行っている、もしくは、筆が感じていることを表出している・・・というような絵でしょう。
その技術は、ただ“うまい”というだけではなく、空間表現やデッサンなどよく勉強していると思われます。例えば、山並みの風景、近景、中景、遠景がしっかりかけていますね。何気なく引かれている線、始点から終点まで迷いなく目的を持ってきちんと描かれています。一見何気ないように見えますが、非常にうまい絵です。
何より、色彩が素敵。白地を生かしたさわやかな着彩、清潔で、素直な美しさが見事です。

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