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アルベルティーヌがシャルル・ペローを描きました

| 2024年01月08日 05:00 | 吉村正臣 |

Albertineアルベルティーヌ(スイス)

Le Chat botté
長靴をはいた猫

フランス語・翻訳付
出版社: LA JOIE DE LIRE

 

 

スイスを代表するイラストレーター(1967年生まれ)。ブラティスラヴァ世界絵本原画展(Biennial of Illustrations Bratislava: BIB)金のりんご賞、ボローニャ・ラガッツィ賞フィクションの部最優秀賞、国際アンデルセン賞の画家賞と主要な賞を受賞しています。イラスト・ユーロでは、彼女の絵本を数多く紹介してきました。

「Le Chat botté(長靴をはいた猫)は、ヨーロッパに伝わる民話。シャルル・ペローによる『寓意のある昔話、またはコント集〜がちょうおばさんの話』に収録されたものが有名。この絵本も、それを元本にして、アルベルティーヌのアイデアで制作されています。

シャルル・ペローは「赤ずき」「眠れる森の美女」「シンデレラ」などを編纂したフランスの詩人で、『ペロー童話集』の作者として知られています。

アルベルティーヌの作風が、よく出た作品です。デフォルメがとても大胆で愉快!そしておしゃれでもあります。自由にのびのび描いていることが瞬時にわかります。色彩もきれい。まさに絵本のお手本のよう。もともと上手な人で、読者の喜ぶポイントをよく知って描いています。この絵は、世界の多くのファンを魅了しています。

≪あらすじ≫
まずしい粉ひきの一家の父親が死んでしまい、末の息子は猫を一匹ゆずり受けます。猫は長靴をはくと、息子を幸せにするためさまざまことをしました。猫はおそろしい人食い鬼すらもだましました。猫のおかげで財産を手に入れた後、彼は、王さまの娘と結婚し幸せに暮らしました。

≪翻訳の一部≫   翻訳:泉 りき

粉ひきの男が三人の息子に遺したのは、粉ひき小屋とロバそして猫。それがすべてだった。遺産は滞りなく分けられた。公証人や代理人は出る幕がなかった。この程度の遺産は、すぐに食いつぶしてしまうだろう。男が粉ひき小屋、次男がロバ、三男は猫だけだった。

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