ヨーロッパの一流イラストレータ イタリア、フランス、ベルギー、ドイツで活躍中のアーティストを紹介
   
SSL グローバルサインのサイトシール
 

『サンタクロース』の原型とされる聖ニコラウスの物語

| 2024年12月18日 05:00 | 吉村正臣 |

Wasyl Bagdaschwili ワシル・バグダシヴィリ(ドイツ)

Die Geschichte vom Heiligen Nikolaus
聖ニコラウスの物語

ドイツ語 抄訳付
出版社:COPPENRATH

 

ワシル・バグダシヴィリは、イラストレーションと絵画を中心にデザインを学び、さまざまな雑誌、書籍出版社、広告代理店で働いていました。 彼は数多くの子供向けの本をデザインしており、彼の作品は国際的な出版物や展示会で紹介されています。 彼はフリーランスのグラフィック デザイナー、イラストレーター、画家。デュッセルドルフから東へ30キロの街ヴッパータールに住んでいます。彼とは、ドイツのデュッセルドルフでお会いしました。大変おとなしく誠実な方でした。たくさん作品を見せていただきました。

ニコラウス(英語ではニコラス、フランス語ではニコラ)は(270年頃 – 352年12月6日)はキリスト教の主教(司教)、神学者。聖人の概念を持つ全ての教派で、聖人として崇敬されています。また、ニコラウスは『サンタクロース』の原型とされています。この絵本にも出てきますが、貧困に苦しみ、娘を乞食にさせようとした家に金塊を投げ入れたました。これがのちにクリスマスプレゼントとなったようです。

古くから伝承されているお話を、金押しを使いながら丁寧に伝統的な手法で描いています。作者の個性を強調することなく、子供たちに、理解しやすいよう、配慮されています。
現在のトルコあたりの物語のようですから、地中海、乾いた土地、大きな船など古代の様子を彷彿とさせる絵です。澄んだ空気、美しい青空、明るさが伝わってきます。
裏表紙や、表紙裏の海と空の絵は、本当に美しく静寂があり、作者ワシルさんの人となりがあらわれています。

<抄訳の一部>

はるか昔、西暦270年頃、小アジア(今のトルコあたり)の南海岸にある港町パトラスに、一人の子供が生まれました。ニコラウスと名づけられました。「悪に打ち勝ち、善を行う」という意味です。両親はアンナとエウフェミウス。彼らは恵まれよく働く、敬虔な商人でした。
両親はニコラウスにも善を行い、街の貧しい人々を助けるように教えました。ニコラウスは青年になると司祭になりました。しばらくして両親が亡くなり、彼には多額の財産を残されました。しかし、ニコラウスは自分の持っているものすべてを貧しい人たちに分け与えました。

この絵本のお求めは:https://illust-euro.ocnk.net/product/524