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遊園地の出来事を、水彩画で楽しく描きました。

| 2024年11月08日 05:00 | 吉村正臣 |

Nina Neuray ニナ・ヌレイ(ベルギー)

À LA LISIÈRE
外れで

フランス語:翻訳付
出版社:La Partie

 

ニナ・ヌレイは1996年、ベルギー生まれ。ブリュッセルの王立美術アカデミーと欧州連合の教育プログラムでイラストレーションとコミックの訓練を受けました。本を中心に、絵画や版画を制作しています。時に滑稽で、詩的で、小動物に描き、時に政治的な物語を語ります。主に絵の具とインクを使っています。2023年、ベルギーのフランス語圏の高等教育機関から優れた才能を持つ作家として助成金を得ています。

物語は町外れの遊園地の出来事です。
夏の終わりに子供たちが公園を去っても、そこは空いたままにはなりません。まず、キツネが公園を占領し、すぐにカエル、野ブタ、シカなどが加わります。滑り台に乗り、砂場に潜り、プールにしゃがみ込み、足湯を泥風呂に。素晴らしい遊び場を見つけたのか、住む場所を見つけたのか、少しずつ風景を変えていき、そして冬がやってきます。
その後、晴天が戻り、人々は遊園地を整備しようとしました。しかし、冬眠していたクマが目を覚ましました。

水彩絵の具でしょう、自由な筆使いで、大胆な構成、遠近感も上手に描かれています。町と遊園地、その間に走る鉄道の広い空間が示され、また広場、その背景の林などが、よくわかるように描かれています。その空間の中に、キツネやシカ、クマたちが自由に飛び跳ねる様子が楽しく見えます。マンガを学んだこともありコマ割りも使われています。この画面はしっかり描き込まれています。なかなか伝統的な上手な水彩画ですね。

≪翻訳の一部≫  翻訳:南乃 まあ

鉄道が町と遊園地を隔てている。
夏は橋を渡るだけで行けるが、
冬になると、遊園地は閉園。
町の人たちは家でぬくぬくと過ごしている。
一匹のキツネだけが外に出たようだ。

春が戻ってきた。それとともに、都会から男たちが来た。
暖かい季節の到来に備えて、遊園地の準備を整えなければならない!

清掃人が来た、パニックだ!巣、巣穴、隠れ家はすぐに捨てられた。
動物たちは逃げ惑い、あるモノはどこへ行けばいいのかわからない。町まで避難するモノもいる。

 

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