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弟の誕生を待つ少女が、お腹に語りかけます

| 2025年01月30日 05:00 | 吉村正臣 |

Yael Frankel  ヤエル・フランケル  (アルゼンチン)

TOUT CE QUI S’EST PASSÉ AVANT QUE TU ARRIVES
弟がやって来る

フランス語:翻訳付     出版社:Obriart

アルゼンチンで生まれ(1967年)、ブエノスアイレスに住んでいます。著者兼イラストレーター。ラテンアメリカ(アルゼンチン、チリ、コロンビア)、ヨーロッパ(フランス、イタリア、スペイン、スイス)、アジア(韓国、中国)で多くの児童書を出版。数々の賞を受賞し、世界中の多くの展覧会に参加しています。2016 年にボローニャ国際絵本原画展で最優秀フィクション賞を入選しました。

弟の誕生を待つ少女の物語です。お母さんのお腹には、赤ちゃんがいます。数ヶ月で生まれてきます。主人公の女の子には、弟なのです。女の子は、お腹の弟に呼びかけます。生まれてからの期待を日記に書きます。初雪の白さの記憶、愛犬エルネストのこと、お腹の中の赤ちゃんの大きさなど、3人最後の休み。そして、家族は 4 人になりました (エルネストを含めると 5 人になりました!)。

表紙裏、裏表紙の裏には、少女の学校で、弟誕生後の出来事が日記として書かれています。
なかなかテーマ設定がよいですね。

鉛筆と木炭で、自由に想像を絵にしていきました。一見乱暴に見えますが、画面構成がよいし、線がきれいです。省略の仕方、無駄と思われる線の消し方など、ポイントに色をゴシゴシ付けるなど、作者自身、自分のうまさ、またはコツをよく知っているのでしょう。
『新しい兄弟が生まれることを期待している幼い子供の視点から書かれ、美しくデザインされた本である』とボローニャの審査員は述べています。

スペイン語からフランス語に翻訳されました。翻訳は、リザ・キャピタン。文化間コミュニケーションのグランドエコール(パリ) を卒業し、2001 年から英語とスペイン語の翻訳者です。

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