壮大なイメージで描かれた詩的な自然散歩です
| 2025年03月15日 20:00 | 吉村正臣 |
Ronald Curchod ロナルド・クルショ(スイス)
Cheval
馬
フランス語:翻訳付
出版社:Rouergue
1954年、スイスのローザンヌ生まれ。17歳のときにローザンヌのセザール・レイのアトリエで修業を始め、独学でイラストレーションを学ぶ。
‘79年にトゥールーズでフリーランスのイラストレーターとして広告や産業界で活躍。’89年、ポスター・アーティスト、イラストレーターとして、より積極的な作品を発表、劇場のセットや衣装のデザインも手がける。国際的な主要イベントに選ばれ、賞を受賞。新聞や雑誌からの依頼も多い。アルバムの出版に加え、セリグラフの出版やギャラリーでの展示も行っています。2005年から国際グラフィック連盟のメンバーです。
イラスト・ユーロでは’15年に同作家を取り上げたところ、多くの問い合わせをいただきました。https://www.illust-euro.com/?cat=152
ある朝、私(馬)の名前が呼ばれました。馬は出発し、重い足取りで動物たちの道をたどり、広がる川底に沿って走り、海へと進みます。少女と出会い、彼女を乗せ、川の端まで行き、世界で最も美しい朝に海を発見します。 「馬」は、ロナルド・クルショによる壮大なイメージで描かれた詩的な自然散歩です。
この絵は、伝統的なテンペラ画の技法で描かれています。テンペラ画の特長である色彩の鮮やかさで、絵本のオレンジ色の空はとても印象的。
また文章はとても詩的で、美しいイメージが広がります。自然の音や感触が繊細に描かれていて、まるで風景や音が目の前で広がるような感覚になります。フランス語の詩や文学では、リズムや流れ、雰囲気を大切にし、視覚的な美しさや余韻を優先。文頭の大文字や句読点を意図的に省略することがよくあります。この絵本は、そのよい例でしょう。
≪翻訳の一部≫ 翻訳:泉 りき
どれくらいの時間がたったのか。いずれにしてもずいぶん長い間
この池のほとりに立ち尽くし、じっと動かずにいた
夜、水面には星たちが小さく鋭い光を点々と映し、ゆらめく
霜が降りた朝
誰かが私の名を呼んだ朝
「馬よ、こっちだ」
ようやく私は重い頭を上げ
鼻から冷たい空気を吸い込み、歩き出す…
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